1.2 MBAの費用で重要なのは2つだけ!

1.2 MBAの費用で重要なのは2つだけ!

さて、MBAでは一体何にどれくらいの費用がかかるのかを私の実経験をもとに具体的に説明していきたいと思います。前提条件として、私が入学したマッコーリ大学のMBAは2年間のコース。住宅はシドニー郊外、私の妻の2人分の費用です。下表に大きな費用だと思われるものを列挙してみました。なお、米ドルも豪ドルで支払ったものも最終的に全て日本円に換算しています(変換レートは、簡単のため1米ドル=100円、1豪ドル=80円としました)ので、日本円の列だけ見ていただければと思います。

 

MBAのコスト一覧表(筆者作成)

費用

(USDおよびAUD)

費用

(日本円)

%
予備校費用(アゴス) 計 1,000,000 6
  •  TOEFL iBT R/L Strategy
  •  GMAT 対策総合パッケージ (VM)
  •  MBA出願総合パッケージ
  • 150,000
  • 500,000
  • 455,000
予備校費用(Sapiens Sapiens)

  • 出願エッセー、推薦書等作成
200,000 1
各種試験代 計  USD 5,185 518,500 3
  • TOEFL (14回)
  • GRE(3回)
  • GMAT(5回)
  • USD 3,220
  • USD 615
  • USD 1,350
  • 322,000
  • 61,500
  • 135,000
引越費用(日本通運)(二人分) 計 878,000 5
  • 航空便(130kg)
  • 船便(6.0 m3)
  • 国内トランクルームへの引越
  • トランクルーム使用料(2年間)
  • 178,000
  • 300,000
  • 100,000
  • 300,000
渡航費用(JAL)(1往復:二人分) AUD 4,300 344,000 2
保険代(OSHC:強制)(2年間) 計  AUD 5,510 440,800 3
  • 本人(私)
  • 配偶者
  • AUD 3,980
  • AUD 1,530
  • 318,400
  • 122,400
保険代(任意の海外旅行保険、1年) 175,250 1
学生ビザ代(2人分)  AUD 970 77,600 0
授業料(2年間)(入学料を含む)   AUD 80,000 6,400,000 39
テキスト代 AUD 2,500 200,000 1
住宅費用(2ベットルーム、2年間) AUD 72,000 5,760,000 35
車購入費用(中古) AUD 4,500 360,000 2
機会費用

MBAに入学せず、日本で過ごしていたら得られたであろう便益

???

(とりあえず0円)

0
合 計 16,354,150 100

さて、結果を見てみると、まず注目したいのが合計金額である16,354,150円、つまり約1,600万円だ。実はこうして全ての費用を一覧表にまとめたのは私自身初めてであったが、改めてかなりの額であることに気がつかされました。子供1人を赤ちゃんから大学まで育てるのにかかる費用(教育費のほか食事代など全て込みで)が2,500万円〜3,000万円と言われていますが、MBAではたった2年間でその半分以上の費用が飛んでいくことになります。アメリカ、特に有名なMBAともなれば授業料はもっと高くなります。

次に注目したいのが全体における各項目の割合(パーセンテージ)です。ここからが重要なポイントです。明らかにたった二つの項目が突出しているのに気が付きます。それは「授業料」と「住宅費用」です。あんなに高いと感じていたア◯スの費用は6%、13回も受けたTOEFLやGMATなどのテスト代は全体から見れば3%に過ぎません。私の場合ですが、全体の39%は授業料、35%は住宅費用で、この2つだけで全体の74%をも占めていました。この表は、オーストラリア、2年間、2人で住んだ私の場合ですが、このパーセンテージでMBAコスト構造を大まかに掴めるかもしれません。費用を考えるとき、あるいは節約したい場合は、第一に授業料、第二に住宅費用に着目すべきでしょう。もしそれ以外の費用を節約することに時間を割くぐらいであれば、その2つをどうするかを考えることに集中した方がよほど賢明かもしれません。この2つについては後ほど更に詳しく見ていくことにします!

 

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