マッコーリーMBAに入学する前に知っておくと良いこと(後編)

前編に引き続き、マッコーリーMBAに入学する前に知っておくと良いこと、の後編にいきたいと思います。

 

(12)実際に講義に出席してから履修科目を決められるのか?

答えは、できる!ただし履修しそうな科目の履修登録自体は、講義がはじまる前に完了しておく必要がある。履修前にユニットガイド(講義内容や日程、課題内容などが書かれた資料)が閲覧できるようになるので、それを見ても決めるのが普通なのだが、どうしても履修すべき悩むものや、同じ講義でも異なる教授が教壇に立つものや、複数の時間帯や場所で開講される場合、どれにすべきか悩むことは多い。その場合には、とりあえず第1週目の授業に出ることがお勧めする。多くの場合、初回の授業では、科目全体の構成や課題の量や種類、内容に関して説明があるので、そこで最終判断するのもあり。実際に私も履修するかどうか未定の講義に出席したことが何度かあるが、4時間講義を聞いてみれば、教授の方針や生徒たちを含めた「講義の雰囲気」はかなり掴めると実感した。つまり、履修すべきかどうかが、より明確になることは間違いない。なお2回目講義までがCensus period「履修取り消しができる期間」に指定されており、2回目の講義まで出席したうえで、最終的に気に入らなければ履修取り消しを行うことができる。ただし、繰り返しであるが、履修登録だけは先に済ませておくことが必要である。

 

(13)同じ科目でも異なる教授、異なる場所や時間帯、異なる形態(Weekly, Block)で複数開催されている場合、どんな基準で選べばいいのか?

まず一回の科目履修必要が50万円なので、なんでもいいから適当に選ぶというのはあまりにももったいな過ぎる。私が考える選考基準は3つある。1)教授の評価で選ぶで。全く同じ講義でも教授が面白いのか、経験が豊富なのか、残念ながらただのパートタイム的な感じでやっているのかによって講義を終えて得られるもの、楽しめるかなどが相当変わってくる。どの教授の講義がいいのかは、ユニットガイドで教授の名前は履修登録前に分かるので、その教授でGoogleしてみて履歴や有名かどうか調べてみることができる。またすでにその教授で講義を受けた生徒に聞く方がもっと手っ取り早い。教授の善し悪しは、生徒の間でもよく話題になるので、そうした場で情報を入手する。ただし、何を基準に「良い」「悪い」を判断しているかは生徒それぞれ違うのでよく吟味した方が良い。また先生の入れ替えも意外と早く、そのタームから初めて就任する教授が含まれる場合、その教授の評価はもちろん未知数なので、先に述べた通り初回の授業に出席するなどして自分自身で雰囲気を掴む以外に方法はない。2)次に、講義の場所や時間、形態の違いも重要である。場所に関しては、マッコーリ本校(ノースライド)かCBDキャンパスか。またノースライドでも昼のコースか夜のコースかがある。なおCBDの場合は、夜のコースのみと考えておいて良い。場所や時間帯が異なると生徒の層やバックグランウンドが大きく異なるため、仮に同じ内容の講義でも「違う雰囲気の講義」になることがある。3)もう一つ重要ののが「講義の形態」である。集中コースである「Block unit」なのか、通常の「Weekly」に行われる講義かどうかの違いである。ブロックの場合かなりのスピードで授業が進行するため、高い授業料にも関わらず、情報を取りこぼす確率が高まる。正直にいうと、ブロックは、1日8時間が2〜3日続くという相当ハードな構成になっているため、身体的にも辛く、さらには生徒間での議論時間、また個人でも内容をどこまで深く理解できるかという点で、Weeklyよりも困難であることはおそらく多くの生徒に同意してもらえると思う。ただ通常、選択科目の多くがブロックの形態であるため、どうしても避けることはできない場合もあるが、もしWeeklyとブロックの両形態が同時に開催されている科目については、できるだけWeeklyを選んだ方が良いように感じる。最後にこれら講義の開催される場所、時間帯、また形態について、私の個人的な印象からその特徴を下の表にまとめておく。

 

キャンパスの場所、時間、形態ごとのクラスの印象(筆者作成)

場 所 ノースライド (Macquarie Park) CBD
時 間 Morning Evening Weekend Evening
形 態 Weekly Block Weekly
特 徴 Full-timeの生徒中心

(インド、南米、アジアなど)

Part-timeの生徒中心

(オーストラリア人率多い)

Part-timeおよびFull-timeの生徒

(完全にミックス)

 

Part-timeおよびFull-timeの生徒

(CBDで働くビジネスパーソンが多い)

印 象 私を含め英語を第二言語にしている人たちだけでグループが編成される可能性が一番高い。それもあり、グループの打ち合わせなど長期間におよびこともしばしば。また時間に余裕があるからか、必ずしも効率が高いとは言えない。 Part-timeのオーストラリア人がグループに混ざることで、時間制約かで成果をあげることが求められる。クラスの途中でも質問などが飛び交うことが多く、MBAぽい授業になる。私が一番おすすめなのがこのクラス。 週末1日8時間をこなす必要があり、事前課題などが未消化なまま授業を受けている人も多い。こちらもオーストラリア人が混ざる可能性が高く、グループワークなどは効率が高くなりがち。 場所がCBDだけあって、働くビジネスパーソンが多い。かといってオーストラリア人が多いわけでもなう、ボンダイなどノースライドから離れて暮らしている南米やヨーロッパの生徒も混ざる。仕事後で疲れているのか、質問等は少ない印象。

 

(14)交換留学などの特別なタイプな講義はあるのか?

あります!MGSMのプログラムの中には、マッコーリの母校があるシドニーを飛び出して、他の国の大学に出向いて勉強する「Exchange Program」と、世界の主要都市を周り勉強する「Study tour」と呼ばれる主に2つのタイプの特別プログラムが用意されている。Exchange programには、国別にかなりの大学との間で交換留学できるもので複数のプログラムがあり、通常の選択科目と同様、修了後母校で単位が取得できる。ただし、GPAの計算に必要な点数は出ず、合格か不合格かしかない特徴がある。一方、Study Tourは基本年一回だけ開催されるものであり、こちらは通常の選択科目同様に単位と成績がでる。幸い私はこの両方を経験できたので、2つの特別なプログラムの特徴などを以下にまとめておく。

1)Study tour: (正式名称:Raising Capital in Global Markets (MGSM849))

10人弱の少人数で世界の主要なマーケットになっている3都市(香港、ロンドン、ワシントン)を巡りながら、取引場の中を見学したり、直接担当者から最新の状況を学ぶことができる極めて貴重な講義で構成されている。オーストラリア出身の生徒に聞いても、この講義はMGSMの中でベスト3に入る講義だったと感想を述べていた。さらに詳し内容はまた別の機会に紹介したい。

2)Exchange program:(私が参加したのはGuanghua School of Management, Peking Universityのプログラム)

私が参加したのは北京大学の経営管理大学院(Guanghua School of Management)の2週間のプログラム。北京大学本校のある北京と、それぞれサブキャンパスが西安、上海の3都市を回りながら、大学内の施設で講義を受けたり、週末は万里の長城や兵馬俑などを見て回る。クラスの規模は40人強。アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど各地域のMBA生徒が集まって議論し、今世界で最も注目を集める中国の政治や文化、ビジネスなどを学ぶ。会社見学も含まれており、実際に工場の見学などもした。最大のメリットは、中国人の友達ができること、そしてアメリカMBAの生徒と一緒に議論できること。私はこのプログラムで、中国人の印象が完全に変わり、今では一番親しみを感じている。

Exchange Programの一般的な内容については、また以下のページで詳しく紹介したい。

http://www.auistudy.com/2018/07/22/exchangeprogram/

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