MBAと同じくらい重要な現地生活環境!ー生活スタート編ー

MBAというと、どうしても大学での勉強にだけフォーカスされがちかもしれないが、大学で勉強していない普段は、留学先の自宅で一番多くの時間を過ごすことになる。その普段の生活が安定してはじめて、MBAに集中できるといって間違いないと思う。そのために生活をいかに早く安定させて、心地よいものにするかは、実はMBAと同じくらい重要なテーマになると思っている。そこで、ここからは私の経験を踏まえて、まずは留学初期にどんな大変さが待ち受けていて、どう対処すべきかを少々紹介したい。なお、私の場合は家族同伴での生活を想定しているので、家は誰かとシェアではなく、大学に近いオウンルームを取得する場合として話を進めていきたい。

現地生活のスタート編 ー家探し編ー

まず飛行機でオーストラリアに来て、一番最初にすることは「家探し」である。最初に言っておきたいのは、日本国内の転勤とはわけが違うくらい大変だ、ということである。日本国内で転勤などに伴う引越しを行う場合には、まず不動産屋に行って(場合によっては会社の提携先の不動産者)、条件にあう物件を何件か紹介してもらい(場合によっては”会社のシステム”経由で探す)、契約して、住み始めるという感じが一般的だと思う。

オーストラリアの場合、まず飛行機でオーストラリアの地にスーツケース1つか2つかで降り立つ。全く土地勘がない場所で、(私の場合、英語もままらない状態で)市内や大学周辺を見て回りながら良さそうな物件を基本的に自分だけで探さなければならない。日本の不動産屋と違って、探すのは自分である。もちろん、不動産屋が車で物件を見て回ってくれるなんていう贅沢なサービスはない。ただ幸いにも物件探し用のアプリ(Webサービス)はものすごい使いやすい(これはあとで紹介する)。これに希望家賃帯や場所、部屋数などの条件を入れて、いくつかよさそうな物件の目星をつける。次に、だいたい毎週水曜日、土曜日にインスペクション(物件見学)が行われているので、現地に出向いて参加する(基本は午前中だが、時間は未定)。すると担当者らしき人が現れるので声をかけて、他の見学者とともに一緒に物件を見てまわる。時間にして10分か長くても15分くらいだ。基本的には契約は早い者勝ちなので、良いと思えば担当者のその意向を早め(私の場合はその場で)伝える。基本的に現在シドニーの不動産は全体的に人気が高いので、早めのオファーが必要になる。競争相手が多そうな場合には、ショートメッセージやメールでもすぐ契約したい旨を積極的に伝える。そして運良く自分が最初で、しかもオファーが通ると、再度個別のインスペクションをしたり、契約説明のため不動産屋の事務所に来るように指示されるので(この時初めて不動産屋のオフィスを訪れることになる)、行って契約書にサインする。

ただし、忘れてはいけないのは私たちはその時点で職も定かでなく、住所もない外国人であるということだ。その状態で契約書を交わすには、少々努力が必要である。具体的には日本の会社に「雇用されていることを証明する書類」や「家賃を払う支払い能力が十分なのかを証明する書類」を作ってもらいできるだけ早く提出する(どんな書類が必要なのかは聞いたら教えてくれる)。それらが認められたら本契約に至る。その時に改めて感じたのは、僕らは日本を離れ今や身元もしれない、家もないオーストラリアを滞在しているだけの「ただの外国人」なんだなということである。さて、家探しから契約の間、もちろん家はないのでホテルなどでの仮暮らしとなる。ホテル代金も高いので一刻も早く契約したいところだが、そもそもインスペクションが週2回くらいしかなく、一回で回れる物件は1ー3件程度なので、最低でも1ー2週間はインスペクションだけで必要ということになる。そしてMBAが始まる時期も迫るので、そんな両方の焦りを感じながらの家探しになるのが辛いところだ。

(私が入居することを決めたアパートの全容、大学まで徒歩5分という立地)

 

現地生活のスタート編 ー家具購入編ー

さて、ようやく家を見つけて契約も済ませた。次に問題になるのが家具である!オーストラリアの場合、ほとんどの物件は「家具付き」ではない。問題は冷蔵庫、洗濯機、ベットなどほんとに何もないことだ(大抵乾燥機だけはある)。場合によっては電気やガスの契約もしないと使えない場合もある。ということで、ここから生活できるレベルまですべて自力で準備しなければならない。ちなみに日本から引越し荷物が届くのは、東京ーシドニーの場合、航空便でも2−3週間、船便だと2−3ヶ月後かかるので、少なくても当面は残念ながら全く待っていられないレベルだ。ただ家具などを買うと言っても問題なのが、MBAの期間である。オーストラリアのMBAの取得期間は1年から長くても2年。そのため当然できれば家具付き、または短期間であるためできる限り安く済ませたい。

(IKEAでデリバリーが到着した直後の部屋、これから組み立て作業が待っている!)

 

そこで活用するのが日本でもおなじみの「IKEA」である。中古の家具は?と思うかもしれないが、どこかで説明したいと思うが、一応売買のサイトが日本より充実しているのだが、本当に来るのかあてにならないという他の問題がある。この頃にはMBAがもうすぐ始まる!という頃になっているので、悠長に家具を探している暇はない。なのでやはり結局IKEAになるのだ。さて、IKEAがいいのが、デリバリーを頼むと翌日には配送されることである。ただ同時に忘れてはいけないのが、(当然だが)家具は「組み立てられていない」状態で届くということである。IKEAの翌日以降はひたすらドライバーとハンマーを使って家具作りの日々が続く。MBAを取りに来てはずなのに、なぜ家具作りをしているんだろう?と思うことも多々あったが、とりあえずこれもMBAを取るための事前修行だと言い聞かせて取り組んだ。ちなみに最優先なのは、ベットとMBAの勉強をするために必要な机と椅子である。同時に電化製品の購入も進める。最優先は冷蔵庫、洗濯機である。これらは近場の家電屋で購入しデリバリーを依頼する。なお、到着まで1週間くらいはゆうにかかるので注意が必要である。先ほどのIKEAの翌日配達というのが、特にオーストラリアでは完全な例外であることを改めて知ることになる。これでベット、冷蔵庫、洗濯機が揃ったので、やっとなんとか住める状態にまでなる。

 

現地生活のスタート編 ー最終仕上げ編ー

MBAの勉強に集中できる環境までにするには、あと1−2ヶ月はかかるかもしれない。TV、TV台、本棚、電子レンジ、照明、掃除機、ドライアーなどなどを購入する。特にMBAの勉強で欠かせないのがインターネットだ。今は文献調査はもちろんシラバスも基本的にはWeb上に掲載されるので、インターネットなしではMBAを生き残こるのはまず不可能と言っていいだろう。私の場合はTPGという会社の容量「無制限」のプランに月5,000円くらいで加入したのが、やはりモデムの設置などなどで、実際に使えるようになるまで1ー2週間はかかった。さて、その頃には日本からの空輸の引越し荷物が届き始める。日本の炊飯器、皿などの食器類、スーツケースに入れた服以外の服もようやく着れるようになる。そして次に大型案件となるのが車の購入である。オーストラリアでは中古車を含めてとにかく値段が高い。オーストラリア国内には目立った車工場がなく全て輸入しているかららしい。私の場合は2004年製造の中古TOYOTA RAV4を40万円近くで購入した。そして船便が到着するころには、誰かを家に呼べるレベルまで生活レベルは向上しているはずだ。これで完全にMBAの勉強に没頭できる状況が完成する。

(2年目で売却してしまったのだが、結構好きだったこちらで調達した車)


日本人留学生の存在  MBAの同期 森 さん

(写真:右 森氏、彼が日本に帰国する日、私のアパートにて)

ここで少々話は変わるが、同じMBAに通う日本人留学生の存在について述べたい。そもそもMBAを開始する前は現地に友人はいないし、気軽に相談できる人も皆無である。私の場合とても幸運だったことは、同時期に入学する日本人留学生が一人いたことである。MBAの内容というよりは、日々の生活の中で生じる些細な問題や、日本人ならではの事柄を率直に相談できるか否かはとても大きい。その同期とは、某鉄道会社から私同様社費留学している「森繁人」さんだ。親しみを込めて以後単に「森さん」とだけ呼ぶ。森さんとは、同じ社費留学、年齢も同じ、誕生日も近い、などなど色々共通点も多く訪豪後すぐに仲良くなった。特にMBAがはじまってすぐの頃は、(履修方法すらよく分かっていないこともあって)何度か同じ講義を取得していたこともあるし、シドニーを飛び出して勉強するStudy Tourでは香港、ロンドン、イギリスを2週間共に旅した仲間だ。もちろん、MBAの講義内容で分からないことなども何度もやりとりした。さらに2年目に入ってお互い子供ができてからは、お互いの家でホームパティーをするなど家族ぐるみでお世話になった。まさに一生忘れることができない同期、そしてMBAの戦友である。

ここまで述べて来た通り、日本人留学生は、MBAの勉強を下支えする現地生活の特にスタート時期や、出産や子育てなどの際には、その存在は本当に心強いし、実際に助け合えることも多い。しかし、私のように同期の日本人に恵まれるのは極めて稀なケースかもしれない。事実日本からの留学生はオーストラリア全体でも年間で数名程度だ。つまり日本人留学生が全くいないケースも多々あるだろう。私はこの状況をなんとかできないかと考えた。具体的には、同じ大学の同期、卒業生に限らず、違う大学で同じくMBAを学ぶ日本人留学生をもっと簡単に繋げたいと考えるようになった。実はこのサイトやBOOST MBAを立ち上げたのは、そうした想いも強く関係している。勉強面だけではなく、特に生活面をさらに充実したものにするためにも、今後ともこのサイトやBOOST MBAの活動をもっと盛り上げていければと考えている。

参考:森繁人さんの記事 https://www.iccworld.co.jp/aus_center/voice/mori

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