世界経済危機 日本の罪と罰

「世界経済危機 日本の罪と罰」
好き度:中  入手法:買った

野口さんの本

僕は本屋にいくことはほとんどなかったんだけど、最近、本屋に行くようになって、
それで偶然見つけたのが、この本。偶然っていったけど、野口さんの名前は知ってて、
僕が興味をもったのは、タイトルじゃなくて、「野口悠紀雄」っていう名前の方。
以前に買った野口さんの本が面白かったから、これが野口さんの本2冊目かな。

日本の罪と罰

世界で起きている金融危機ってなぜ起きて、どうなっているんだろう??って
思っている人におすすめかな。タイトルからもちょっとわかるけど、日本では、
「アメリカの金融でめちゃくちゃ儲けた人たち」の失敗のせいで…って思っている人が
多いんだけど、実はちゃんと日本にも原因があったって内容かな。
実際に、日本で一番のトヨタだって赤字になっちゃうくらいだから、
日本も少しは関係していたんだろうとは予測できるけど、
どう関係しているのかってなかなか分からない。
それがちゃんと書いてあって面白い。
その~僕が思ったのは、原因の1つになった金融工学とか、
金融の知識ってものに対して、「危ないものには手を出さないでおこう~」って思っていることが、
もっと危険だってこと。手を出してないから、アメリカに比べてそんなに大きな被害がでていない、
じゃなくて、知っていればもっと被害が少なくて済んだのに、って思わなくちゃいけないんだろうね。
「知らぬが仏」じゃないってことかな。

日本で農業やって食料自給率をあげるべき

さて、実はこの本を読んで一番「なるほど」って思ったのは、僕の場合
この本のメインの金融危機のことじゃなくて、「日本の農業」について書かれているところ。
なぜか、ちょっとだけ紹介しよう。
突然だけど、日本の農業に対する一般的な考え方はきっとこう。
将来、世界中の人口は増加する。すると、水や食料が不足する。
すると手に入れにくくなって、価格が高騰する。日本は、食料を他国からの輸入に頼っているから
買えなくなったりして大変なことになる。
そこで、これを避けるには、日本でも農業が出来るようにして(自給自足)、食糧自給率を上げれば、
自国内で水や食料が手に入れられるから大丈夫ってこと。
でも、この本じゃこれが間違いだって指摘している。

今、日本では農業を見直そうって動きがある。
でも、本当に日本で農業をやっていくことが日本の成長のために良いことか、
しっかり考えないといけない、らしい。経済学的にいえば、選択と集中は経済の発展に
必要不可欠なこと。
例えば、僕たちは昼ごはんをレストランとか、コンビニで買って食べる人が多い。
わざわざその場で食料を買ってきて作る人は少ない。まあ、僕ら学生はべつだけど。
これも1つの選択と集中。だって、昔は、自分で食べるものを人に作らせたりせず、自給自足
したたんだから。つまり、それを他人に任せることで、その時間を自分は仕事や勉強に費やし、
集中することができるってこと。つまり、高度な社会では、自分は専門分野を持ち、
それ以外は他人に任せるといった選択と集中の結果生まれていている。
そしてこれは、国全体で考えても同じこと。むしろ日本がここまで発展できたのは、
資源については、資源を採取する国。食料については、食料をたくさん作っている国。
軍事なんて典型例だよね。とりあえず、そんな感じに他国任せにしてきたからだとも考えられる。
もう、分かったと思うけど、その~日本は世界的にみれば必ずしも農業に向いている国とはいえない。
土地が狭いのもあるし、人手も少ない。だから、ある程度人任せにしてもいいんじゃないかって
こと。そうそうもちろん、だけど「水や食料が不足」って問題は残ったままだけど、
それにもちゃんと野口さんはこの本で答えている。

環境問題もちょっと疑ってる

実のところ、農業をすべきかどうかってこともだけど、本当に僕が「なるほど」って思ったのは別のこと。
もちろん、農業をやらない方がいいなんてことはないだろうしね…。
それよりも、TVや新聞で言われていることが必ずしも正しいことばかりじゃないってのは
確かなことじゃないかなーって思った。そういう感じのこと。
だから、最近僕がちょっと疑っているのは、「環境問題」かな。
だって、あまりにも環境って言葉が使われているから。

投稿者 Yuasa Tomohide

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