コース「築地-お台場-秋葉原-浅草-スカイツリー-東京タワー-上野」
今日は地元の友達である石井君が東京に遊びに来たということで、はりきって朝一から東京観光!!してました。それに上野では松田君とも合流して飲み会。かなり充実、ってか、東京に住み始めて半年だけど、こんなに東京を周ったのも(しかも一日で…)今回が初めてな気がする。さて、この日の観光は、朝から遊びに来てた石井君のメールを引用させてもらうことにしよう!!
(以下、石井君のメール)
<オープニング>
バスのアナウンスが流れる。眼を開けるとまだうすぐらい。どうやらついたようだ。
重い腰をあげ外に出てみる。
雨だ。
お前には何もすることがないと暗に示しているかのように雨が無慈悲に降り注ぐ。
ここはどこだ。どこへ行けばいい。当初予定していた「皇居ウォーキング」もできそうにない。
雨だからだ。
どこからか助けがくることを切に望んだ。
どことも分からない信号機の前で僕は途方に暮れていた。
<1章>
危うく一人取り残される僕であったが懸命な友の努力もありなんとか合流することができた。
その日は僕にとって驚きの連続であった。
築地でのブレイクファーストは最高だった。朝から寿司とは僕もリッチになったものだ。
中トロを一口ほうばる。うまい。口の中でとろける食感を初めて味わった。次にサンマを口に運ぶ。うまい。あぶらがのっていて至高の食感を味わった。
腹ごしらえがすんだ。僕たちは織田裕二が待つお台場に向かった。お腹いっぱいになり心が晴れたが天気は一向に良くなる気配はなかった。
<2章>
織田裕二はいなかった。
湾岸警察署に行く。人がいない。これはゆゆしき事態だった。あのお台場に。あの湾岸署に。織田裕二が。
いないのだ。
むろん他の芸能人はいるはずもなく、みたくもないダンスを歩くかたわら見ていた。
途方に暮れる僕たち。
とある海岸で座っていた。すると一筋の光が!!
雲はミルミル晴れていった。
きれいだ。
東京群青日和とはこんな日のことをいうのだろう。
お台場を後にし、僕たちは、「萌え」の発祥地である秋葉原に向かった。
<3章>
秋葉原は不思議な場所であった。駅を出て最初に出迎えてくれたのは「大魔神えりか」であった。美少女が魔神に変身するとは。新しかった。
しかも出演する女性キャラクター役の美女が何故か宣伝用広告のビラ配りをしていたのだ。新しかった。
普通役者にビラ配りなんてさせない。ドラマ「コードブルー」ではヒロインではなかった戸田恵梨香がビラ配りなどするだろうか?
私が監督なら絶対やらせない。
やはり秋葉原はやることなすことが最先端をいっているらしい。
メイドカフェをさがす。僕らはおにぎりを作ってくれるカフェにこだわっていた。素手で握ってくれその上、手についた米粒を舐めまた握る。そんなことをしてもらったら…
萌え~
である。湯浅はどうか分からないが少なくとも僕の下半身は萌え萌え状態だった。
結局、見つからず普通のメイドカフェに立ち寄った。現実はそんなものである。
<4章>
メイドカフェはどうもチャージ代というものが発生するらしい。バーやキャバクラみたいなもんだ。
歩き疲れてゆっくりと腰を降ろした僕たちであるが、いきなりハプニングが発生したようだ。となりの一行がロシアンルーレット的なゲームをしていたのだが生クリームを余分に作りすぎてしまって参加者が一人足りない状態になってしまった。
いい加減なものである。
参加者がいなく急遽僕が参加することになった。
興奮する僕。
一口ほうばる。
うまい…
いや、いたい。どうやら僕に当たってしまったようだ。メイドの子は「ポーション」としきりに言って魔法をかけてくれたが痛さは口だけではなく食道を通り胃まで広がった。
魔法なんてものはないらしい。気付くんだオタクたち。
メイドは魔法なんて使えないぞ!!
腹を抱えていると遂に目の前にハンバーグが現われる。メイドの子が一生懸命字を書いてくれる。「とよ」とひたむきに書く。素直にうれしい。一生懸命真心を込めることはサービスの原点だと思った。
ただ彼女はハンバーグに魔法をかけるのを忘れていた。メイドは散歩にいってしまったらしい。
忘れていた…
そういえば気付けば湯浅のオムライスが来ていない!!店長に聞く。厨房に行く。どうやら話しているようだ。帰ってくるなり
「今作ってます。」
45分も経ってるのに今作ってるだぁ??僕は腹がたった。普通忘れていたらごめんなさいを言うべきじゃないか!?自分に非があれば謝るのが筋じゃないのか!?謝られることで報われたりするんじゃないのか!?
気付いたら僕たちは外へ出ていた。
「うまいな。」
駅前のちまたで有名なドーナツを食べながら僕らは秋葉原を後にした。
<5章>
駅を出ると浅草だ。大にぎわいだ。僕たちは浅草寺にいく。お参りをしておみくじをひく。
凶
なめている。
おみくじを棒にむすんで雷門を後にした。
目指すは東京スカイツリー。
<6章>
駅をでるとそこには見たこともないような巨大な柱、というかタワーが僕たちを迎えてくれた。
東京スカイツリーである。
聞くと下は三角形、上に行くほど丸になっていて日本の建築文化らしい。さらに地震が来ても倒れないように塔の中心には、それはもう巨大な柱があるらしい。五重の塔からヒントを得ているらしい。日本人はすごいものだ。
建築のことを語る湯浅は生き生きとしていてかっこよかった。夢を語ることは「人を動かす」ということは知っていたが改めて良いなと思った。
学校に戻ったら早速実践してみることにしよう。
<7章>
どうやら僕はいかんところに足を踏み入れてしまったらしい。下を見ると足がすくみそうだ。やっとの思いで立っているところは東京タワーの展望台だった。
湯浅は平然とクリアガラスの上にのっている。隣の子どもは落ちるわけないと言い放ち僕の方を見てドヤガオである。
無理なものは無理なのだ。僕は高所恐怖症であることを改めて知らされた。
しかし、窓から見る東京の景色は抜群によかった。まるで星の上に浮かんでいるように思えた。この景色は人間が作り出したものとは思えないほどに。人間ってスゲー。人間は弱くない。強いすごい生き物なのだと思った。
スッゲーな東京。
<8章>
上野に行くとマツダが現れた。マツダはどうも明日決戦の日らしい。なんの決戦かは分らないが見ると緊迫した顔だ。右手には餃子の入ったコブクロが。
どうも明日は餃子職人選手権らしきものがあるようだ。僕はマツダにあえて明日のことは聞かず、勝手に想像した。
マツダは寝床に困っているようで湯浅に祈るような目で懇願していた。湯浅は迷った末、渋々オーケイを出した。どうも自分のベッドを奪われると勘違いをしていたらしい。
一人仲間が増えた。僕たちはスパイに見つからないように路地裏を抜け、とあるバーで食事をとり、その後一目をはばかるように地下鉄にのり湯浅のアジトにむかった。
マツダは朝五時に発つと言いつつもなかなか寝ないで話し続けていた。よほど明日の餃子大会のことで興奮して眠れないらしい。
僕も普段集まれない三人がこうしてたまたまであった喜びを噛み締めていた。
今日は楽しい一日であった。疲れたが良い疲れだった。月曜日からまた頑張れそうだ。
<9章>
朝起きるとマツダはいなかった。さすがマツダ有言実行だ。餃子大会には間に合っただろうか。
というか問題はぼくだ。ゆっくりしていたら時間がすぎてしまった。残り時間は一時間。湯浅とともに駅に向う。
残り45分。ギリギリつくな。そう思っていた。しかし…
残り20分。
やっとのことで地下鉄の駅につく。道に迷ったのだ。完璧に遅れることがわかった。電話をかける。しかし…
「な、つ、つながらない!!」
<10章>
ともかく走る。
あきらめるな!!言い聞かせ走る。
あと10分
神田駅から東京駅に向う。手に汗握る。
早く間に合ってくれ。
あと1分
全速力で走る。八重洲中央口の看板を偶然見つける。息があがる。タバコは吸うものではないと感じた。
集合場所のヤンマービルに行くと…
そこにバスの姿はなかった。
<エピローグ>
血の気が引いて行くのを感じた。日頃ルーズな自分。自分の運命を恨む。
なんで。なんでなんだ。
泣き叫ぶ僕に一本の電話が…
えぇ、まだいる?えぇ、赤いベストの女性をさがせ。あぁ、真っ直ぐすすみますと…あぁいました!!ありがとうございます!!
なんとか間に合ったようだ。遅れたことを平謝りした。みなさんごめんなさい。
みなさんありがとう。この世のすべてのもののおかげで僕は楽しく生きれてます。ありがとう。
今回の東京旅行は本当に感動がいっぱいであった。普段自然を趣味にしている僕にしてみたら、最初は「東京なんて俺の趣味にあわない。」と思っていたがなんのことはない。夢や希望でいっぱいだった。
僕自身多くの刺激を受け、成長できたと思う。
最高だぜ東京。
やるぜ東京。
すっげーな地球。
終
(この携帯小説はノンフィクションですが一部フィクション的な場面もでてきます。
ちなみに帰りはまじめにギリギリでした。)
さて、せっかくの大作なので私も一言感想を述べておきます。この携帯小説?、何度見ても思い出して笑ってしまう!まず、こんなすばらしい携帯小説(なのかは、別として)を書くやつも、書こうと思うやつも本当にすごいと思う。(僕なんか理系だからか文章には弱くて日記とかも苦手だから、アイデアさえ思いつかなかったもんな)ってか、いざ文章にしたやつを読むことが、こんなに楽しいとは知らなかった。きっと、これは彼の最大の得意分野の一つだろう! 絶対仕事にも活かせるはずだし!
さてさて、次回作もぜひ期待してます!!!!